アルバート・エリス研究所の公的サイト

 ドクター アルバート・エリスとアルバート・エリス研究所の間の論争についてのQ & A



Q: ドクター エリスは非合法的に理事会から除名されたという理由で、研究所の理事会に対していくつかの訴訟を起こしています。

 なぜ、理事会はドクター エリスとの調停や仲裁に同意しないのでしょうか?


A: 理事会の大多数がドクター エリスの除名に賛成しました。

 それは単に、研究所の非営利的団体の立場を守るためには、そうするのがよいと、弁護士からアドバイスを受けたからです。

 研究所の第三者である独立会計監査官が、ドクター エリスは「過剰」と見なされる利益を提供されていると税務省に報告するということを、理事会に報告したという事実がなければ、理事会はこのような行動を起こさなかったでしょう。

 不幸にも、ドクター エリスは大切な医療費に収入をつぎ込んでいるときに、理事会は、税務省がその費用が過度であると見なすであろうという報告を受けたのです。

 ドクター エリスが研究所に対して訴訟を起こした今となっては、理事会は調停に向かうよりは、法廷で自らを守らなければなりません。

 実際にも、仲裁や調停の内容は、税務省のことについては触れていないのです。



Q: この論争は、研究所の通常業務にどんな影響を与えますか?

A: スタッフの大多数はいつもと同じように働いています。

 毎週、100人以上の人が心理療法を受けに来ています。

 研究所の心理療法士はクライアントに対してすばらしいREBTの効果を示すことに専念していますし、クライアントを研究所を取り巻く対抗勢力から守っています。



Q: この論争について詳しく説明してくれますか?

A: 2005年9月、研究所の独立会計検査官が理事会に報告しました。

 ドクター エリスは2004年に50万ドル以上の過剰利益を受けていること、独立会計検査官が提出する準備をしている2004年度の研究所の納税申告書に、このことを記載する義務のあることを報告してきました。

 理事会は、ダニエル・クルツ弁護士に相談しました。

 クルツ弁護士はニューヨーク州司法長官事務局の事前部門の長をしていて、非営利団体の運営についてのトップクラスの専門家です。

 そして、言われたのは、研究所を免税団体にして、将来の危機から救うためには、ドクター エリスから過剰利益の返戻を得ること、ドクター エリスを責任ある立場からはずすことを求められたのです。



Q: しかし、なぜ理事会は、今、このような調整を行ったのでしょうか?

A: 独立会計検査官は、過剰利益の問題を含む2004年の会計報告をすでに準備していたからです。

 理事会がすべての過剰利益について修正する行動を起こしていることを、その報告書に載せることが重要だったのです。

 理事会は、この問題について9/18に投票を行いました。

 過剰利益についての税務省の条項については、以下のリンクを参照してください。

http://www.irs.gov/charities/charitable/article/0,,id=123303,00.html



Q. 理事会がドクター エリスに対して行動を示さなかった場合に、税務省が研究所を調査に来るというのは、どの程度、本当らしいのでしょうか?

A: 弁護士は、過剰利益に対する税務省のルールははっきりしていると言います。

 研究所は単に「つかまらないこと」を期待して、意図せずに税務省の規則を犯してしたまったことが重要です。

 理事会が修正を図ったとはいえども、将来、税務省が調査に来るかもしれません。

 非営利団体のインサイダーが過剰利益を受けていた、これが税務省の見方ですが、ことは税務省にとっても、ニューヨーク州司法長官事務局のエリオット・スピッツァーにとっても最優先事項です。

 もし、税務省が行動を起こしたら、研究所はつぶれ、ドクター エリスもホームレスになるかもしれません。



Q: まず、最初に聞きたいのは、ドクター エリスに対する過剰利益を与えることについて理事会は、決議をしたかどうかです。

 もし、決議したのなら、ドクター エリスに対して与えたものを取り戻そうとしているのでしょうか?


A: 利益供与は理事会全員には知らされることなく、ある理事が一人で、これらの資金をドクター エリスに与えることにしました。

 しかし、ドクター エリスが個人的に雇用しているナースに給与として支払うために、このお金を受け取ったときには、ドクター エリスは、当然受けるべきお金であると信じていました。

 そして、その目的が何であれ、実際には、その利益が税務省の規則では過剰であると独立会計検査官が報告してきたのは、その後だったのです。



Q: ドクター エリスを理事からはずす決議の時に、何らかの強制があったのではありませんか?

 このような行動を起こすように圧力をかけられたと感じた理事がいたのではありませんか?


A: 一人は棄権しました。

 他の理事はすべてドクター エリスの除名に賛成しました。

 9/18の会議で理事は研究所の免税団体としての地位と未来を脅かし、管財人たち自身も個人的に税法上の懲罰をうけ、過剰利益の供与について返還を求められるかもしれないことを知らされていました。

 本研究所の理事会の契約している保険でもほかの非営利団体の契約している保険でも、このようなときの支払いを保証していません。

 理事全員がドクター エリスに対してこのような決定をすることは、個人的に非常につらいことでした。

 理事会は大変なジレンマに直面しました。

 しかし、そこには一つの選択しかないことを確信しました。

 ニューヨーク州高等裁判所は、ドクター エリスの除名の決議の方法が、研究所の内規にしたがっていないと裁可しました。

 裁判所はドクター エリスの除名そのものが誤りであると言っていません。

 決定プロセスに瑕疵があったというのです。

 このため、ドクター エリスは復職しています。

 

Q:ドクター エリスは理事にとどまるのですか?


A: 2/28現在まで、この件についての理事会は開かれていません。



Q: ドクター エリスは人生と収入を研究所に注いできました。

 今、92歳で、健康状態も満足のいくものではなく、耳もほとんど聞こえません。

 この過剰利益はもっぱら看護ケアに使われたのでしょうか?

 研究所はドクター エリスに対して、なにか恨みはないのでしょうか?

 その支払いを拒むのは、卑しい心があるのではありませんか?

A: 研究所の理事会はドクター エリスの看護ケアの支払いの援助をしたいと思います。

 現在、ドクター エリスと妻に対してブルークロス健康保険を無料で提供しています。

 それに加えて、ヘルスケア特約をつけています。

 理事会はドクター エリスに対して、給与の充分な増額をふくむ、堅実で妥当な選択肢を提示しました。

 研究所は非営利団体ですし、管財人の理事会は公衆から信頼されるものでなければならないので、法律上、研究所がドクター エリスに提供できる好意には限界があります。

 非営利団体には、免税団体として守らなければならない税法上のルールに縛られています。

 慈善の寄付をする人同様に、提供したものの見返りを求めることはできません。

 どんなにそれが必要なときにもです。

 研究所は教育機関としてニューヨーク州に認可されています。

 それは税務省から免税団体として認められているからです。

 研究所に与えられたどんな認可もドクター エリスに対して個人的ケアを提供するを含んでいません。

 ドクター エリスの求めるものすべてを面倒みるということは、合法的な慈善行為とは見なされません。

 多くの人々にとって、理解しがたいことではありましょうが、ドクター アルバート・エリスとアルバート・エリス研究所は別のものですし、そうでなければならないのです。


Q: ドクター エリスは研究所の中にすんでいますし、オフィスも持っています。それを失うことはありますか?

A: 絶対にありません。研究所はドクター エリスに給与、住居、清掃、洗濯のサービス、さらに事務用品、秘書への援助、他の従業員と同様のヘルスケアを今までと同じく提供しています。

 これらの提供がとぎれたことはありません。




Q: このことを理解するために役立つ基礎的事項がもっとありませんか?

A: 2005/12に理事会はドクターエリスと一括賞与について協議しました。

 まず、理事会はドクターエリスへを適切に支援することを合法化できる方法をみつけたかったのです。

 理事会としてはかなり良い条件を提示しました。しかし、ドクター エリスは400万ドル近い数字を出してきました。

 しかし、こんな高額では理事会はとても要求に応えられません。

 理事会はドクターエリスが一括賞与の交渉のために雇った弁護士との交渉を断念する決議をしました。

 理事会はすでに13万ドルを支払っていました。

 この理事会決議は9/18に行われました。

 この会議の次第については、ドクターエリスが訴えた裁判の中で詳細にわたり開示されました。



Q: デビー・ジョフィーが果たした役割を教えてください。

A: デビー・ジョフィーは2002年に研究員かつドクターエリスのアシスタントとして研究所に加わりました。

 残念ながら、最初のうち、研究所の筆頭理事のドクター ジャネット・ウルフと副筆頭理事のキャサリン・マクラレンが、ジョフィーの経歴を再調査し、研究員にふさわしくないとして拒否されました。

 ジョフィーの専門家としての資格証明書が不適切と見られたのです。

 その後、ジョフィーとドクターエリスが親しくなり、ドクターエリスがジョフィーについて例外とするように求めました。

 2004/10月、ジョフィーは研究所から解雇されました。

 解雇された後、理事会は満場一致で、これを認めました。

 ドクターエリスと研究所そして理事会の関係は長い年月にわたり、よい関係を保ってきました。

 しかし、ジョフィーが解雇されたときから、悪化していきました。ドクターエリスは現在、ジョフィーと結婚しています。



Q:ドクター ブローダーは、なぜ研究所にいるのですか?

A: ドクター ミシェル・ブローダーとドクターエリスは、ジョフィーが解雇されるまでは、親密な友人でした。

 ドクター ブローダーは1970年代にドクターエリスから教育を受け、2001年にドクターエリスの招きにより理事会に参加しました。

 2003年には、ドクターエリスが繰り返し要請したため、ドクター ブローダーは筆頭理事または仮のトップになることを了解しました。

 ですから、ドクター ブローダーはすでにその座から降りています。

 ドクターブローダーはニューヨーク州での臨床治療の免許を持っていないので、研究所では診療していません。

 しかし、研究所では合法的に許可されて、教育を指導しています。

 ドクター ブローダーは理事として理事会に残っています。

 現在の研究所筆頭理事は、ロバート・オッコーネルです。



Q: ドクターエリスは研究所から4万7千ドルの給与をもらっています。

 ドクター ブローダーは2004年には20万ドルもらっています。なぜですか?


A: ドクターエリスは研究所から給与以上の特典を受けています。

 また、理事会は両者の間が壊滅する前に、給与の増額を申し出ています。ドクター ブローダーはフィラデルフィアに住んでいて、積極的に仕事をしています。

 そのため、ドクター ブローダーは、短期間、時間給のパートタイムとしての、筆頭理事の職を引き受けました。

 ドクターエリスの近しい友達であり、理事のでもあるエメット・ベルテンとフィル・ミラーにより合意されました。

 ドクターエリスに関する問題により、予想した以上に多くの時間をドクター ブローダーは費やすこととなりました。

 その費やした時間に応じて、給与が支払われました。

 ドクター ブローダーは予定した以上に長く、筆頭理事に座にとどまるつもりはありませんでした。



Q: 大変多くの矛盾する情報が流れています。何を信じればよいのでしょう?

A: 理事会も研究所もやるべきことをしたと信じています。

 ドクターエリスに同調する多くのゲリラが判決に飛びつきました。

 理事会と研究所の不信任運動を展開している人もいます。

 間違った内容のメールを送りつけてくる人もいます。

 しかし、理事会はできるだけ早くに、ドクターエリスが長生きできて、気持ちよく仕事をできるような和解に至りたいと願っています。



Q: この事件が研究所の将来とドクターエリスの遺産にどんな影響を与えるでしょうか?

A:  研究所に関係する人すべてには、ドクター エリスにたいして、大きな恩義があります。

 ドクター エリスは心理学の分野では定評のある偉大な人です。

 たぐいまれなその洞察と教育については伝説になっています。

 研究所も理事会もドクターエリス、その偉大な伝説、そしてREBTのいずれをも衰えさせたり、縮小させたりしたいと思いません。

 理事会は、これらの問題が恨みやしこりを残すことなく解決される日が来ることを待ち望んでいます。
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