これは、看護協会の某支部で行なったセミナーの一場面です。

 取材に来ていた看護雑誌の編集部員から譲ってもらいました。

 怪しすぎて、記事にできない写真です。

 椅子の上に寝かされている女性は、セミナーの受講者です。

 催眠術をかけたわけではありません。

 もちろん、わたしが念力でつり上げているのでもありません。

 ただ頭の後ろから下に向けて、順番に背中の筋肉を軽く収縮させてあげただけです。

 もちろん、この後、腰が壊れることはありません。

 脊柱の後ろ側の筋肉が収縮すると、脊椎の棘突起が重なり合うようになります。

 脊椎の動きが制限され、脊柱全体が一本の棒のようになります。

 それをうまく使うと、2脚の椅子の上に寝ることができます。

 このときに背中の筋肉は、強く収縮する必要はありません。

 脊柱の背側の筋肉が適度に緊張するだけで十分です。

 ですから、「背中がこっていたのに、すっきりした」という人もでてきます。

重大な注意

 「感じる解剖」のページでは、「自分の体を感じて理解する」ことを主眼にしています。

 自分の体の解剖を感じることなしに、視覚情報だけをたよりに理解したつもりになってはいけません。

 ましてや、ここにお見せしたことを、見たり読んだりしただけで、まねをしてはいけません。

 ケガするかもしれません。

 「これを腰痛の治療法にしよう」などと考えてはいけません。