「褥創のケア 体位変換は不要です」とラップ療法のサイトに書かれています。 わたしはラップ療法を非難はしません。 創傷治癒に良好な環境を与えるならば、どんな治療でも良いのです。 人間というシステムの持っているシステムの自己保存機能がうまく働くような環境にあれば、システムは機能的に回復していきます。 治療の方法はいろいろなものがあります。 何を優先するかで順位が決まります。 それぞれのドクターや患者さんが責任を持って行えばよいのです。 ですから、ラップ療法をやっても良いですが、そのときに「体位変換は不要です」と書かれると賛成できません。 キネステティクスと褥瘡ケアにも書いてあるように、体位変換は褥瘡の治療のためにだけあるのではありません。 褥瘡だけを見て、人間全体を見ることを忘れているように思います。 人間の内部にあるものを表出するために動きがあります。 それを手伝う「体位変換」もあるのです。 その結果、褥瘡も良くなります。 ですから、ラップ療法が優秀だからといって、体位変換が不要とはなりません。 エアマットレスを使っていれば、体位変換されなくても褥瘡が治ることがあります。 そのとき、褥瘡は治っても、「動きの欠乏症」は悪化するのです。 というわけで、ラップ療法すれば体位変換不要は言い過ぎです。 |
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