ア
「わたしがやって見せるわ」 ド 今度は、わたしに向かって言っ
て、「フリッツ、・・・」 ア 「フリッツ、わたしがやって見せる
わ」 ド もう一度
ア 「わたしがやって見せるわ」 ド なに
かを学習したかな? ア ええ、残念だけど。
これがわたしなのね
ド ゲシュタルト療法の一部を知ったようじゃの
ア すばらしいわ ド 「分析しない」という例をここで体験したわけ じゃ。
わしらがここでやったことは、二人で統合することだけじゃ。
あんたが見本じゃ。
あんたは威張りたいんじゃ、そして、威張れるようになったら、ちょっ と強くなったように感じた。 ア そう、そうなの。
ド それがゲシュタルト療法じゃ。 ア わかりますわ。
でも、ゲシュタルトはいつもこんな風に行なうのですか?
昨日のデモンストレーションでも、こんな風にやっているのを見たんですけど・・・。
いつもこんな風なテクニック、つまり役割を変えるたびに席を替えてポイントを強調するのでしょうか? ド
その患者の抱えている問題に極性があると思われるときは、Yesじゃ。
二つの対立するものがあるときのことじゃ。
たぶん、後になれ ば、その人はその二つが競合していることに気づくじゃろう。
乗客とパイロットは敵同士じゃった。お互いに話を聞かんかったからじゃ。
ところが、今やった会話で、あんたは自分の外側らしきところから、この状況を分
析し、問うてみたところ、そこにいるのががまさに現実の「自分」であることがわかったわけじゃ。
そして、その「自分の本来の感じ」を取り戻した結果、また 少し威張りたくなったのじゃ。 |