「笑い」について
 なぜ、「笑う」のでしょう。

 自分が笑っているのに、「なぜ笑っているのか」について、理解している人は多くいません。

 といっても、私自身、自分で気づいたのではありません。

 アンリ・ベルクソンというフランスの哲学者が、1899年、「Le Rire 笑い」という本を書いています。

 アンリ・ベルクソンは、ノーベル文学賞をもらうほど、文章に気を遣い、わかりやすい文章を書いたといいます。

 というわけで、私も高校生の時に、翻訳を買って読みました。

 10ページくらいで投げ出しました。

 翻訳が硬くて、高校生では読み続けられませんでした。

 ベルクソンは「笑いは、価値観の逆転で起こる」と言います。


 老人の患者さんが病院のぴかぴかに磨いた廊下を歩いていて、滑って転んだら、誰も笑いません。

 看護部長が見ていたら、顔が引きつり、走っていくでしょう。

 訴訟になるかもしれません。