わたしの辞書に失敗という言葉はない

私はいろんなことをできます.生まれた時は寝返りさえもできませんでした.
今は,エンジンもばらせるし,コンピュータも設計できます.手術もできるし,ダンスもできる.
全ては本を読んでできるようになったのではなく,実際にやることでできるようになりました.
「あっ,あの人すごいな」と思ったときは,やるときです.その人に「すごいですねぇ.僕にはできません」なんていうのは失礼です.その人は「俺がどれだけ失敗して苦労したと思っているんだ.素人のおまえにできるわけ無いだろう」と思っています.
だから,「すごいな」と思ったときは,「やる」のです.やれば必ずうまくできません.すごいことには苦労が伴うのです.うまくいかなければ,そのプロセスを観察します.原因をみつけたら,そのやり方を避けて,また「やる」のです.これを繰り返すと,「やってはいけないこと」をたくさん見つけられます.そして,簡単にできるようになります.やりたいことを難しくしているのは,「自分の思い込み」だったのです.
まず「やる」.そして,不具合に気づいたら,手を止める.そして,手や目を使い観察する.おかしなプロセスを見つけたら,その前のプロセスに戻りやり方を変える.
「一つ前のプロセスに戻る」.
これが大切です.多くの人が,「うまくできないことを,なんとかやろう」とします.アホです.ちびぃっと考えるとわかるでしょ.今,ここでできないことを何度も繰り返しても時間が過ぎていくだけです.今の基礎となった,一つ前のプロセスを修正すれば,やりたいことができるようになるかもしれません.この繰り返しが習熟に結びつきます.
各プロセスを「言語化して考える」ことで,この「うまくできないプロセスに気づく」ことが容易になります.
感じる.言語化する.考察する.行動する.SOAPという言葉で教える人もいます.
この行動決定プロセスに従えば,失敗という言葉は不要です.全てはやりたいことに向かう「実験」になります.