Ask Dr.Ellis 2005/04月 |
質問 論理情動療法(REBT)ではロマンチックな関係について、特に若者にはどのようにアドバイスしていますか?
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回答
- まず、自分の望んでいるロマンチックな関係についてはっきりさせましょう。たいていは4つのパターンに分けることができます。
- セックスや恋愛感情抜きの親しい関係を望んでいる場合
- いちゃつくとか肉体関係を持つというようなある程度のセックスを求めている場合
- 相思相愛でいっしょになろうとおもうひととセックスを求めている場合
- パートナーを非常に愛していて、パートナーにも激しく愛して欲しい場合
- これら4つのうちのどれが当てはまるかをまず決めてください。
自分の望むロマンチックな関係について、自分にできる限り正直になってください。
そして、パートナーもパートナー自身に正直になるようにしてあげてください。
- もし、あなたもパートナーも友情関係を望むだけのときには、問題はほとんどありません。
それでも、後になって、セックスや愛情や同棲、または濃密な愛を欲しくなるかもしれません。
そのときには、自分にもパートナーにも正直になることです。愛には信頼がつきものです。それには正直でなければなりません。
- もし、セックスのために友情が欲しいだけなら、それが目的だとパートナーに言いましょう。
特にパートナーがそれ以上のものを求めているのに、あなたも同じように考えいると思わせてはなりません。
- もし、愛とセックスの双方を求めているなら、同じことを望んでいる人を探しましょう。
- セックスとともに、熱烈に愛されることを望んでいるのなら、そう言いましょう。
そして、同じことを望む人を探しましょう。
主にセックスのために愛してるように思わせたりすると、パートナーを惑わせてしまいます。
パートナーほどには愛していなかったり、熱くなっていないけれども、セックスが望みな時は、そう言いましょう。
たぶん、パートナーがそれに対して態度を決めるでしょう。
- しかし、もしあなたが正直でなければ、自分自身にストレスがかかってきますし、パートナーに対しても不誠実です。
こんなことがうまくいくことはありません。嘘をついてセックスするより、正直にしてセックスできなくなる方が良いことです。
もし、自分がパートナーに対して正直でなければ、自分の悪い行いについてやましい思いをするでしょう。
しかし、自分自身のすべてを責めてはなりません。友情や信頼について、あなたが正直でないことは、とても悪いことです。
あなたは間違ったことをしましたが、あなた全体が悪い人間ではありません。
REBTではあなたが間違った行いをしたことを含めてあなた自身をあなたが受け入れることができると考えています。
そして、もっと道徳的な良い行動をすることを願っています。
もし、自分の愚かな行いのために自分自身のすべてを否定したならば、あなたのような悪人はどのようにして自分の行動を改善していけるのでしょうか?
ですから、あなたが何をしようと、自分の行動を批判しても、自分自身を批判してはなりません。
- REBTでは同様にあなたのパートナーが行なったことについても非難しないように言います。
もし、あなたのパートナーが嘘をつき、虐待し、何かを盗んでいったとしても、それは通常の規則や友情という視点から見れば非道徳的ではあります。
しかし、だからといって、パートナーが人間として悪いのではありません。
つまり、あなたはパートナーに対して、「他人をあるがままに受け入れるunconditional other acceptance (UOA)」ことができます。
パートナーがあなたに対して「不誠実」、「不平等」に扱うのをやめなければ、はっきり正面からパートナーと話し合いましょう。
パートナーをののしったりいつまでも執念深くしたりしてはいけません。
そんなことをすれば、せっかくの友情、セックス、愛を、再び破壊してしまうことになります。
- 大きな欲求不満を抱えて働いていてさえも、優しくて愛らしいパートナーがちょっとしたことであなたをいらつかせることもあります。
関係を持つこと、特に誰かとともに暮らすことは、とても面倒くさいことなのです。
しばしばパートナーは自分とは違うことをしますし、邪魔するし、嫌いなことまでします。
関係を持つことは楽しいことでもありますが、・・・大変なことなのです。
あなたとあなたのパートナーは、好ましく愛らしいと言いながらも、しばしば、ちゃらんぽらんで理解しがたく、自己中心的で気分屋です。
あなたは完全ではありませんし、パートナーも完全ではありません。
お互いの関係の仲の良いところに感謝し、悪いところに気がついてはいても、そこをいじいじと悩むのはやめましょう。
あなたもパートナーもお互いに熱烈に愛し合い夢中になっていたとしても、やはり間違いを犯しやすい人間であることから逃れられません。
嘘だと思うなら、そうでない人を探してご覧なさい!
ですから、あなたのパートナーに寛大であるように努めましょう。
パートナーの行なうようにするということではありませんよ。
2500年前の仏教徒が言ったように、人生に問題が満ちあふれることは避けられないことです。
最高の関係にも問題はあふれます。
パートナーとともに人生の困難をあるがままに受け入れましょう。関係を保つためには不幸なこともあります。それも受け入れて、許してしまえば、・・・パートナーとの人生は完全ではなくとも、幸せなものになります!
さて、それでは、、親しい友情関係、性的な関係、優しい愛、熱烈な相思相愛関係、これらすべての関係で、「自分をあるがままに受け入れること(USA)」と「他人をあるがままに受け入れること(UOA)」、そして「人生をあるがままに受け入れること」というREBTの原理に従うことを試してください。
正直に率直に、そしてパートナーとともに。
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